▪︎居場所−a place of relief−
土曜に来たkは、日曜の夜に一度自宅に帰り
そして昨日の夜、仕事を終えて私の元にまた舞い戻った。
風呂を出て、身体を拭きながら言う。
明日も。
来れるかも。と。笑顔で。
え。嬉しい。
それしか言えなかった。言葉が継げなかった。
今日、未明の朝5時前
車の窓を開けてkが言う。
終わったら連絡する
いつも、寂しかった。
濃い時間の後に訪れる、
帰っていく車を見送る時間が。
けれども今朝はまるでそれは、
いつもとは違っていた。
朝、「行ってらっしゃい」と言って送り出した大切な人が
夜、自分の元に戻ってくる。
こんなことはいつ以来?
思い出せないくらいにそれは
本当に久しぶりのことだ。
こんな朝が巡るのだ、と。
彼を送った後、しばらくぼんやりとしていた。
離婚から、11年になる。
離婚後わたしは、当時大学と高校の受験生だった子ども達を連れ、
東京へ戻った。
仕事・子育て・恋愛・それとその別れ、と。
けれども時は止まることなく。
淀むことなく。
一番最後に。一番の最愛に出会う。
これは。決めていたことだ。ずっと前に。
引き寄せの法則、はある。法則だもの。
kに出会い、
共に在り、
あなたがそうだったの、と私は、
薄暗がりのベッドの中で
規則正しい、健やかな寝息を立て
私を抱いて眠る彼を夜毎見つめている。
今日はこれから、朝のうちにジム。
からの、日帰り温泉の予定。
サウナで少し絞って。
夕飯のメニューを考えようと思う。
彼が我が内に在るようにきっと私も
彼の内にそっと。
在るだろう。
潜むように、私はその居場所から離れない。
彼が私の根底から離れないように。
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