▪︎引き寄せ、引き寄せられるーLaw of attractionー

「土曜の夜、遅くなるけど行こうかな」と言っていたkだった。

なので昨日、

ー彼には会えないと思っていたのでー

私はサロンワークが終わってから

ジムにいた。

アブダクション

アダクション

アブベンチ

レッグプレス。

下半身中心に責めていたら20:30過ぎに

kからLine。

お疲れさま

これから行っていい?

ご飯食べちゃったかな?

読み返す。

これから行っていい?

これから?

行っていい?

75キロの重たいプレートを足で押し込みながら

心がドキン、と音を立てたような気がした。

ご飯はまだ。

何がいい?

すぐにダウンコートを引っ掛けジムを出て

家まで走った。

ランニングマシンの替わりだ、と思いながら。

考えていた。

目まぐるしく。

帰ったらまずシャワーを浴びて。

買い物に行こう。

彼のためにお風呂を入れよう。

何を作る?

冷蔵庫にはビールとトマトジュースしか無いなー、などと。

21:30に着くよ、というので予定変更。

帰宅して直ぐに、車で買い物に行き

それからシャワーを浴び、

髪を乾かし始めたらもう

kの車のバックライトが窓を照らした。

何度経験しても、彼の車のライトが窓を照らすとき

私の鼓動は高まり、胸は波打ってしまう。

駐車場に出ると、車から降りてきたkが

ニコニコと笑う。

12日ぶりのk。

久しぶり

大好きな低い声がそう言った。

背伸びして、彼の首っ玉に抱きついて

お帰りなさい と言い、

キスの合間に

会いたかった と告げた。

彼の、「久しぶり」の言葉に

同じ想いだったのだと知った。

kも、

久しく会っていないと感じていたのだと。

食事を終え、食器を片付けているとkが言う。

「明日も来ていい?」

「もちろん。明日も明後日も、その次も来て。」と答えた。

kが微笑む。

目尻を下げ、嬉しそうに。

それが叶わないことはお互いに

解っているんだけれども。

けれどもそれを、私たちは言葉にはしなかった。

4時起きで仕事へ向かうと言うので

食事を済ませて早めにベッドに入った。

と言っても時計は0時を回っていた。

抱きしめ合って、キスを交わす。

静かに。

kの大きくて温かな手の平が、私の耳や髪や

背中や尻に触れる。

そっと。

とても丁寧に。緩やかに。

慈しむように。

そして時々、柔らかな唇が私のおでこに触れた。

その、深い慈愛。

私も彼の背中をさすりながら、想いを返した。

繰り返しているうちに

彼の規則正しい寝息は聞こえ始め

私は心から安堵して、彼の胸に顔を埋めて眠った。

性的な欲のまるで無い

それとは違う、温かな何かにすっぽりと包まれた夜だった。

4時に起き、

kが持ってきてくれた

メロンとシャインマスカットを朝食がわりに出し

珈琲を落とした。

まだ未明の暗い朝。

駐車場でkを送った。

行ってらっしゃいと言って彼を見送ったのは

初めてのことだ。

今日は少し早めにジムへ行こう。

そして今日はご飯を炊いて

青魚や肉や野菜を、たくさん食べてもらおう。

そして今夜は抱き合おう。

熱く。甘く。激しく。

kが帰ってくる。

ここへー

かつては。

人の夫だった彼。

人の妻だった私。

200キロ離れた場所で、互いを知らずに生きた。

互いに子どもの在る二人。

それでも。

こうして縁を分かち、共に過ごす未来は待っている。

「今」が大事、なのだと思う。

夫にぶん殴られ、蹴り飛ばされ、

子ども達を連れ途方に暮れても。

妻との関係が不毛になり、

子ども達と暮らせなくなっても。

それぞれの場面を、その時、その時、大切に生き

大切に刻んできたから今

二人は縁に引かれ、引き寄せ合ったのだと感じている。

強く。

「引き寄せの法則ーLaw of attractionー」

は必ずある。

だって「法則」なんだもの。

#大人の恋#恋愛小説#今から行ってもいい?#引き寄せの法則