▪︎どんな君も

いつもそうなんだけれども。

kに会っている時間が

魔法の中のような。

夢の中のような。

現実なのに、現実では無いかのような。

dream worldの中なので。

なので、

kに会っていない時間の

このー当たり前のーreal worldの中に戻るとき、

私は私をきちんと立て直すために

少しの時間を要する。

2日間、蜜に過ごした後、

駐車場へ一緒に出る。

kが開けた車の窓越しに、最後のキスを交わし、

車はゆっくりと駐車場を出ていき、

信号の向こうの闇の中に消えてしまう。

部屋に戻るともう。

それまで彼がいたその場所にもう。

彼はいなくて。

その残り香と

耳に残る低い笑い声と

キスの余韻と

子宮の奥の熱。

掴むことのできない、

目で見ることもできない、その曖昧だけが、

「kが今しがたまでここにいたはずの」

evidence。

朧げで、消え入りそうなそれらを手繰り寄せながら

私はしばらくぼんやりとしている。

「会えない時間」は、

「会っている時間」よりもより強く、

私たちは心で繋がる。

その確かな感覚を、私は彼不在の時間の中で

ひりつく甘い痛みのように、

あちらこちらー心の中や、子宮の中ーに

感じながら過ごす。

そして「家に着いたよ」と Lineが届き、

私たちは静かに、

言葉でも繋がる。

今夜は、弱音を吐くkだった。

愛おしい。

そしてそれを、受け取るわたし。

強い君も。

時々弱さを見せる君も。

笑う君も。

疲弊する君も。

どんな君も、君が君である限り。

私はそのどれをも。

どんな君をも。

同じように深く、深く、愛して止まない。

ただただ君が、幸せで、

豊かな気持ちであるために。

私にできることは惜しみなく

私はなんでもするだろう。

このくらい生きてくると

こんなふうに愛したくなるし

こんなふうにしか愛せなくなる。

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