▪︎星屑
来週末には会えるよ、と話していたんだけれど。
来週末が遠いね、とも。
昨夜、
「今日行ってもいい?」と連絡があった。
熱量が同じ。
二人が同じ熱さ。
これはおそらく、恋の初めの奇跡。
同じ熱の中
二人はその熱を享受し合う。
鍋を囲み、缶ビールを合わせた。
二人の会話は途切れることが無い。
この居心地の良さや
深い安堵はどこからくるのだろう。
そしてこの感情、感覚、
この気持ちと、動悸や鼓動は。
いつ以来のことだろう。
「あなたに愛された証を残して」といった。
「会えない時間も、思い出せるよう、
この次会えるまで、あなたの刻印が消えないように。」と。
彼は私の身体のあちこちに
それを刻んだ。
とても優しく、甘く、柔らかなやり方で。
首にも腹にも背中にも。
今わたしの身体には、彼から授かったたくさんの
星屑たちが煌めいている。
彼を送った未明の、
星空みたいに。
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