🌱認知のゆがみの原因となる思考の癖- 「自動思考」と「スキーマ」
🌱認知のゆがみを改善するヒント💡
認知のゆがみが起こる原因を特定するのは、実は難しいことです。
でも、認知のゆがみに至る思考の流れを理解すると、
自身の心の状態に気づき、
原因に近づけるかもしれません。
認知には、「自動思考」と「スキーマ」という二段階のレベルがあります。
🌱自動思考
「自動思考」とは、「瞬間的にこころに浮かぶ思考やイメージ」のこと。
私たちは、普段、
自動的に、いろいろな思考やイメージを思い浮かべて暮らしています。
たとえば「桜」と聞けば、春の肌寒い中に咲く
凛としたイメージが、
「夏」と聞けば、海や青空のイメージ、
好きな人の声を聴けば、安心し、
苦手な人の声は聞くだけで、気分が悪くなったり、、、。
これらもみな「自動思考」の一つ。
自動思考は
「身の回りで起こる出来事を、瞬時に判断して対処するために大切な、こころの動き」とも言われます。
そのため、自動思考はネガティブなものというわけではなく、
生きていくうえで必要な思考といえます。
ただ、ネガティブな自動思考をしてしまう「認知のゆがみ」のある方は
生きづらくなってしまうかもしれません。
たとえば、
「知人が挨拶なしで目の前を通り過ぎた場面」をイメージしてみましょう。
あなたはどのように感じるでしょうか?
「急いでいたのかな」と、あまり気に留めない人もいれば
「嫌われているのかも?」と不安になってしまう人もいるでしょう。
知人の表情が深刻に見えたら
「悩みを抱えているのかな」と、案じる人もいるかもしれません。
1つの出来事に対して、瞬間的に浮かぶ思いや考えは人それぞれで、
ポジティブに考える人もいれば、
ネガティブに感じる人もいます。
認知のゆがみを持つ人は、ネガティブな思考に偏りがちなので
その「自動思考」によって、自分を苦しめることが多いといえます。

🌱スキーマ(Schema)
「スキーマ」とは、自動思考のもとになっているもので、
心理学の世界では、人生のさまざまな体験から構築された、
外界を理解するための枠組み、とも呼べるもの。
「価値観」「人生観」「評価基準」などと表現されることもあります。
「スキーマ」は、必ずしも全ての認知に影響を与えるわけでは無いのです。
ただ、幼少期の体験からネガティブなスキーマが形成されると
認知のゆがみに繋がることがあります。
幼い頃に辛い体験をした人は
他人への信頼や、自分が愛されるべき人間という信念を持ちにくく、
認知をネガティブな方向にゆがませることがあリます。
その場合、認知のゆがみが情緒や動機づけに影響を与え
物事の判断を左右することもあるのです。

私もそうかも?と思われる方、
幼少時代のお話も聴かせてください。
当時の悲しい過去を変えることはできなくても、
これから訪れる時間は、変えていくことができます。