🌱認知のゆがみの10のパターン【6〜10】
「認知のゆがみ」を定義した、アーロン・T・ベック氏(1921-2021)ベック氏により定義された
「認知のゆがみ」の10パターンをご紹介しています。
本日はそのパターン6〜10🌱
認知のゆがみ6:拡大解釈&過小評価
ものごとの悪い面を必要以上に拡大解釈してしまったり
あるいは、良い面を過小に評価することも
認知のゆがみの1つと言えます。
悪いことが起きると、全てが台無しになったように感じてしまう方は、
拡大解釈が習慣になっているのかもしれませんし、
褒められても「私なんか...」と評価を素直に受け止められない方は、
過小評価してしまう思考の癖がついている可能性があります。

認知のゆがみ7:感情的決めつけ
感情的決めつけをすると
自分の気分の良し悪しによって物事の判断基準が変わってしまいます。
気分が悪い場合は悲観的な態度を取りがちで
「〇〇をする気力が湧かない。
きっと私は一生〇〇ができないんだ」などと
少し卑屈な思考になってしまったり。
苦手なことから目を逸らしたり逃げたりして
決断の先延ばしにしやすくなるかもしれません。
やらなければならない家事や仕事に取り掛かれずに放置するのは、
感情の決めつけから生まれた決断の先延ばしによるものかも。

認知のゆがみ8:すべき思考
「すべき思考」とは
「〜すべき」「〜をしなければならない」と考える思考パターンです。
このような考え方をすると
過度なプレッシャーにより自分を追い込んでしまうリスクや
自分の価値観を他者に押し付けて
関係性を悪化させるリスクなどが生じる場合があります。
バーンズ氏も「◯◯すべき思考は、日常に、無用の感情的混乱をもたらす」と言っていて、
日常生活にも悪影響を及ぼすことがあるでしょう。
もし自分の思い通りにいかず相手を強く責めたい気持ちになったら
「すべき思考」に囚われていないか?
自分に訊いてみて。

認知のゆがみ9:レッテル貼り
「レッテル貼り」とは、
その人の性質や行動の一部分だけを見て
自分や他者の価値を決めようとする考え方です。
前述の「一般化のしすぎ」がさらに偏ると
「レッテル貼り」に変化していきます。
レッテル貼りは、自分に貼る場合と、他者に貼る場合とがあります。
自分にレッテルを貼ると
失敗したときに「ああ、失敗した」と失敗そのものを残念に思うだけではなく
「私はダメな人間だ」と自分の人格まで否定しがちです。
一方で他者にレッテルを貼ると
その人を否定することに繋がるので
人間関係が悪化するかもしれません。

認知のゆがみ10:個人化
悪い出来事が起きたとき、
自分に責任がなくても自分のせいにする考え方を「個人化」と呼びます。
子どもの成績が悪いと
「全て親である自分の責任だ」と考えるのも「個人化」の典型。
この思考パターンに陥ると
他人の行為が原因で起こった出来事も
自分の責任と考えるため、精神的に追い込まれやすくなります。
そもそも個人化が起こるのは
結果に対する自分の責任と他人の責任を混同するからかとも言えます。
他人の行為でもたらされた結果は、その人自身の責任です。
仮に結果に対して自分が何らかの影響を与えても
相手にも結果に対する落ち度があったかもしれません。
相手にも責任があることを考慮しないと、行き過ぎた自責の念に駆られ
自分で自分を辛くしてしまうかも。

「認知のゆがみ」の10パターン
当てはまる思考パターンはありましたか?
これはいわゆる「癖」なので、無意識の範疇にあり、
自分では気づいていないことが多いのです。
「私の思考は少し歪んでいる?」と思われた方は、
ぜひお話聴かせてください。🌱
思考の癖は、変えることができます。