🌱認知のゆがみの10のパターン【1〜5】
「認知のゆがみ」を定義した、アーロン・T・ベック氏(1921-2021)ベック氏により定義された
「認知のゆがみ」の10パターンをご紹介いたします。
本日はそのパターン1〜5🌱
認知のゆがみ1:全か無か思想/100・0思想/白黒思想
「全か無か思想」は、ものごとに白黒をつけたがる思考をさします。
白黒思考とか、100・0思想などとも呼ばれ
完璧主義の方などが陥りがちな考え方の癖とも言えるでしょう。
この思想が強いと、
「1回でも負けたら全てお終い」
「失敗したら意味がない」などと
ものごとを二者択一で考えがちで、ミスや誤りを許せなくなります。
これは自分に対しても、他者に対してもそうでしょう。
また、小さな失敗で大きな挫折を感じてしまうこともあります。

認知のゆがみ2:一般化のしすぎ/思い込み
「一般化のしすぎ」とは
一度起こった失敗や悪い出来事が、その先も長期間にわたり繰り返されると思い込むことです。
1つ悪いことが起きると
「何をやってもうまくいった試しがない。」
「これからもきっと失敗する」と思ってしまう。
他者に対しても、相手の考え方や行動について
少しでも気に入らないことがあると全てを否定したくなるのも
「思い込み思考」が原因かもしれません。

認知のゆがみ3:心のフィルター
「心のフィルター」とは
物事のネガティブな面ばかりを見る状態のこと。
物事を客観視できず、ポジティブな出来事が起こってもネガティブに捉えがち。
仕事上の小さなミスで
「どうして自分はこんなに仕事ができないんだろう」とひどく落ち込んだり
他者に褒められても
「お世辞だから、そんなはずはない」などと
自分を卑下したりする場合は「心のフィルター」がかかっているのかもしれません。

認知のゆがみ4:マイナス化思考/ネガティブ思考
「マイナス化思考」の傾向が強いと
物事のポジティブな面をネガティブにすり替えてしまいがち。
何か良いことがあっても
「これはたまたまだ」
「どうせ次はうまくいかない」
と後ろ向きにとらえてしまう。
また良い出来事を素直に受け止められず
「人生はそもそもうまくいかない」と思い込むこともあります。
この思い込みは行動にも影響し
自ら幸せな人生を遠ざけてしまう可能性があります。
精神科医のデビッド・D・バーンズは

「マイナス化思考は、認知のゆがみのなかでも最も良くない考え方」と指摘します。

認知のゆがみ5:結論の飛躍
「結論の飛躍」は、事実とは異なる悲観的な結論を飛躍的に考える状態で
「心の読みすぎ」と「先読みの誤り」の2タイプがあります。
心を読み過ぎると、相手が考えていることをネガティブに捉えがちです。
例えば、たまたま知人が、挨拶をせずに自分の前を通り過ぎたとしましょう。
心を読みすぎる傾向の方は、
「自分が嫌われているからだ」などと思い込んでしまう。
これは相手の心を読み過ぎている状態。
相手の行動に対して、ネガティブなも感情(妄想)が膨らんでしまい
相手から逃げ出したり、気まずい反応を見せたりします。
先読みの誤りをすると、先のことを「絶対に事態は悪くなる」と決めつけやすくなります。
具体例として、病気を抱えた人が将来を悲観して
「治療してもどうせ治らない」などと
治療を拒否してしまうとか、
想いを寄せる人に、告白する前に
「どうせダメに決まってる」と先に決めてしまう、
などのケースがあります。

当てはまることは、ありましたか?
お辛い時は、お話に来てください🌱
次回は「🌱認知のゆがみの10のパターン」6〜10のお話をいたします。